• 5月 6, 2026

いびき・日中の眠気は睡眠時無呼吸症候群かも|千葉市若葉区でCPAP治療【2026年6月改定対応】

わかばファミリークリニック(千葉市若葉区)で睡眠時無呼吸症候群(SAS)・CPAPの相談を受ける機会が増えています。「朝起きたのに疲れが取れない」「家族にいびきがひどいと言われた」「会議中に強烈な眠気に襲われる」——そのような症状を長年、なんとなくやり過ごしていませんか?

これらはSASの典型的なサインです。SASは単なる「いびき」の問題ではなく、心臓病・脳卒中・糖尿病などの深刻な合併症を引き起こすリスクがある病気です。また2026年6月の診療報酬改定により、CPAP治療の保険適用基準が緩和され、これまで対象外だった方も保険でCPAPを始めやすくなりました。

この記事では、SASの症状・原因・リスクから、当院での検査・CPAP治療の流れまで、家庭医療専門医の視点でわかりやすく解説します。

📋 この記事でわかること

  • 睡眠時無呼吸症候群(SAS)とはどんな病気か
  • SASの症状・リスク因子・合併症
  • 自分でできるリスク評価(STOP-BANGスコア)
  • 当院での検査の流れ(自宅で受けられる簡易検査・PSG)
  • 2026年6月改定:CPAP保険適用基準の変更点
  • CPAP治療とは何か、保険適用の条件
  • 日常生活でできる改善策
  • 千葉市若葉区・近隣にお住まいの方へのご案内

1. 睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは

SASとは、睡眠中に繰り返し呼吸が止まる(無呼吸)または浅くなる(低呼吸)状態が続く睡眠障害です。医学的には「1時間あたりの無呼吸・低呼吸の回数(AHI:無呼吸低呼吸指数)」で重症度を判定します。

AHI 5〜14.9:軽症 / AHI 15〜29.9:中等症 / AHI 30以上:重症

最も多いのは「閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)」で、寝ている間に舌や軟口蓋などが気道をふさぐことで呼吸が止まります。

日本人の成人男性の約3〜4人に1人、女性の約10〜20人に1人が何らかの程度のSASを有するとされており(日本呼吸器学会・睡眠時無呼吸症候群診療ガイドライン2020)、多くの方が未診断のまま過ごしているといわれています(※1)。

2. こんな症状はありませんか?SASのサイン

夜間の症状

  • 大きないびき(家族から指摘される)
  • 睡眠中の呼吸停止(家族に目撃される)
  • 息苦しさや窒息感で目が覚める
  • 夜間に何度もトイレに起きる(夜間頻尿)
  • 寝汗が多い

日中・起床後の症状

  • 朝起きても疲れが取れていない、頭が重い
  • 日中に強烈な眠気(会議中・運転中でも眠くなる)
  • 集中力・記憶力の低下
  • 気分の落ち込み・イライラ
  • 性欲・勃起機能の低下(男性)

⚠️ 特に「運転中の眠気」は重大事故につながります。SASの方は健常者に比べて交通事故リスクが数倍高いとされています。心当たりのある方は早めにご相談ください。

3. SASになりやすい人の特徴

以下に当てはまる項目が多いほど、SASのリスクが高まります。

  • 肥満(特に首まわりに脂肪がつきやすい方)
  • 中高年の男性
  • 閉経後の女性
  • 顎が小さい・後退している
  • 鼻炎・アレルギー性鼻炎がある
  • 習慣的な飲酒・喫煙
  • 仰向けで寝ることが多い

「太っていないからSASではない」と思い込まれている方も多いですが、顎の形態や気道の構造によっては、やせている方でもSASを発症することがあります。

4. 放置すると危険!SASの合併症

SASは「眠れない」だけの問題ではありません。睡眠中の低酸素状態と交感神経の過剰な活動が、全身の臓器にダメージを与え続けます。

  • 高血圧(SAS患者の約50%に合併)
  • 心房細動などの不整脈
  • 虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)
  • 脳卒中(脳梗塞・脳出血)
  • 2型糖尿病・インスリン抵抗性の悪化
  • うつ病・認知機能の低下
  • 夜間頻尿・ED(勃起障害)

Marin JMらの長期観察研究(Lancet 2005)では、治療を受けなかった重症SAS患者において、心血管イベントのリスクが健常者の有意に高い水準にあることが示されています(※2)。CPAPによる治療は、日中の眠気やQOLの改善に有効です。ただし心血管イベントの抑制効果については現時点でエビデンスが確立しておらず、継続的な研究が行われています。

5. 自分で試せるリスク評価:STOP-BANGスコア

STOP-BANGは、国際的に広く使われているSASのスクリーニングツールです。8つの質問に答えるだけで、SASのリスクを簡易評価できます。

項目質問内容Yes / No
S(Snoring)大きないびきをかくと言われたことがある□ Yes □ No
T(Tired)日中に強い眠気や疲労感がある□ Yes □ No
O(Observed)睡眠中に呼吸が止まると指摘されたことがある□ Yes □ No
P(Pressure)高血圧がある、または治療中である□ Yes □ No
B(BMI)BMI 35 kg/m² 以上□ Yes □ No
A(Age)50歳以上□ Yes □ No
N(Neck)首周り:男性 40cm以上/女性 38cm以上□ Yes □ No
G(Gender)男性である□ Yes □ No

判定基準:3点以上でSASの可能性が高く、精密検査が推奨されます。5点以上では中等症〜重症SASのリスクが特に高くなります。

※このスコアはあくまでスクリーニング(ふるい分け)です。確定診断には検査が必要です。

3点以上に該当した方は、SASの可能性があります。「まだ大丈夫」と放置せず、まずは当院にご相談ください。問診だけでも受け付けており、その後の検査は自宅で完結できます。

6. 当院での検査の流れ

当院(わかばファミリークリニック・千葉市若葉区)では、入院なしで自宅での検査が可能です。千城台駅から9分圏内に位置し、千葉市緑区・花見川区・都賀エリアからもアクセスいただいています。

Step 1:初診・問診・STOP-BANGスコア評価

まず外来にてSASのリスク評価を行います。問診票の記載と医師による診察により、検査の必要性を判断します。

Step 2:簡易睡眠検査(自宅で実施)

医療機器が自宅に郵送されます。就寝前にご自身で装着し、一晩そのままお休みいただくだけです。翌日、機器を業者へ返却していただきます。

  • 測定項目:鼻と口の気流、血中酸素飽和度(SpO2)、体位、いびきなど
  • 入院や来院の手間なし。ご自宅の環境でリラックスして検査できます

【簡易検査の注意点】簡易検査は脳波を計測しないため、実際のAHIより低く出る(過小評価)ことがあります。簡易検査でAHI 25〜35程度であっても、PSGで測定するとAHI 30以上になるケースも珍しくありません。結果の解釈は医師が丁寧に説明します。

結果の解釈(2026年6月改定後):

  • AHI 30以上(重症)→ PSGなしでCPAP治療の保険適用が可能(★2026年6月から緩和)
  • AHI 20〜29(中等症疑い)→ 精密検査(PSG)に進みます
  • AHI 5〜19(軽症)→ 生活習慣の改善、経過観察

Step 3:精密検査(PSG:睡眠ポリグラフ検査)※中等症疑いの場合

携帯型PSG機器が自宅に郵送されます。簡易検査より多くの項目(脳波・眼球運動・筋電図・心電図・呼吸運動・酸素飽和度など)を同時に記録し、SASの重症度と種類を詳細に診断します。PSGでAHI 15以上であれば2026年6月改定後はCPAP保険適用となります。

7. 【2026年6月改定】CPAP保険適用基準が緩和されました

令和8年度(2026年6月)の診療報酬改定により、CPAP治療の保険適用基準が以下の通り緩和されました。

検査の種類改定前(〜2026年5月)改定後(2026年6月〜)
簡易検査AHI 40以上AHI 30以上(緩和)
PSG(精密検査)AHI 20以上AHI 15以上(緩和)

改定前は、簡易検査でAHI 30台(重症相当)であっても、40に達しないとCPAPの保険適用ができず、PSGのための追加手続きが必要でした。今回の改定により、簡易検査でAHI 30以上であれば外来でそのままCPAPを導入できるようになります。

この改定により、これまで「AHIが40に届かないため保険でCPAPを始められなかった」方も、治療を受けやすくなります。気になる方はぜひご相談ください。

8. CPAP(シーパップ)治療とは

CPAPの仕組み

CPAP(Continuous Positive Airway Pressure:持続陽圧呼吸療法)は、就寝中に鼻や口に装着したマスクから一定の圧力で空気を送り込み、気道の閉塞を物理的に防ぐ治療法です。薬ではなく、空気の「圧力」で気道を開き続けることでいびきや無呼吸を防ぎます。SASの最も標準的かつ有効な治療法として、国際的なガイドラインで第一選択とされています。

CPAPの主な効果

  • いびき・無呼吸の改善
  • 日中の眠気・集中力低下の改善
  • 血圧の低下(降圧効果)
  • 糖尿病のインスリン感受性の改善
  • QOL(生活の質)の向上

※CPAPによる心血管イベント(心筋梗塞・脳卒中)の抑制効果については、現時点でエビデンスが確立しておらず、継続的な研究が行われています。眠気の改善・血圧低下・QOL向上には明確な効果が認められています。

保険適用の条件(2026年6月改定後)

以下のいずれかを満たす場合、保険診療でCPAPを使用できます。

① 簡易検査でAHI 30以上(重症)→ PSGなしで保険適用 ★2026年6月から緩和(従来はAHI 40以上)
② PSGでAHI 15以上かつ症状あり → 保険適用 ★2026年6月から緩和(従来はAHI 20以上)
③ PSGでAHI 15以上かつ合併症(高血圧・心疾患・糖尿病など)あり → 保険適用

自己負担は月4,500円程度(3割負担の場合の目安)です。CPAPのレンタルから管理まで保険の範囲内で対応します。

当院のCPAP管理について

当院ではCPAPのみならず、肥満・高血圧・糖尿病など生活習慣病の合併症管理も同時に行えます。CPAPを導入しておしまいではなく、CPAPから離脱できることをゴールとし伴走していきます。

CPAP以外の治療法

マウスピース(口腔内装置):軽〜中等症で有効。下顎を前方に移動させて気道を広げます。歯科での作製が必要です(当院での提供はなく、歯科へご紹介します)。

生活習慣の改善:体重減少・禁酒・禁煙・横向き寝などがSASの改善に有効です(次章参照)。

手術(UPPP等):他の治療が無効な場合に検討します。耳鼻科・口腔外科への紹介となります。

9. 日常生活でできる改善のポイント

CPAPと並行して、生活習慣の改善はSASの重症度を下げる上で重要です。

① 体重を減らす

体重が10%減少するとAHIが約26%改善するという報告があります(※3)。特に首まわりの脂肪は気道の閉塞に直結します。当院では肥満症外来・管理栄養士による栄養指導も対応しています。

② 横向きに寝る

仰向けでは舌根が落ちて気道を閉塞しやすくなります。横向き姿勢を維持する専用枕の利用も有効です。

③ 就寝前の飲酒を控える

アルコールは筋肉を弛緩させ、気道を閉塞しやすくします。就寝3時間前からの飲酒を控えることを推奨します。

④ 禁煙する

喫煙は上気道の炎症・浮腫を引き起こし、SASを悪化させます。当院では禁煙外来も対応しています。

⑤ 鼻炎・アレルギーのコントロール

鼻づまりがあると口呼吸になりやすく、SASが悪化します。アレルギー性鼻炎の治療も重要です。

10. よくあるご質問

Q. いびきさえかかなければSASではないですか?

いいえ。いびきのないSASも存在します(特に中枢性SAS)。日中の眠気や朝の頭痛など、いびき以外の症状でもご相談ください。

Q. CPAPは一生使い続けないといけないのですか?

体重が大幅に減少したり、他の原因が解消された場合は卒業できることもあります。ただし多くの方は継続使用が必要です。定期的に評価を行い、必要性を判断します。

Q. CPAPは寝苦しくないですか?

最初は違和感を感じる方もいますが、機器の種類・マスクの形状を個人に合わせて選択することで多くの方が慣れます。眠れないほど辛い場合は遠慮なくご相談ください。

Q. 2026年6月の改定前にCPAPを始めても大丈夫ですか?

改定前でも、現行基準(簡易検査AHI 40以上、またはPSGでAHI 20以上)を満たせば保険適用でCPAPを開始できます。改定後は基準が緩和されるため、現在AHI 30〜39の方は6月以降に改めてご相談いただくことも可能です。

Q. 子どもでもSASになりますか?

なります。小児SASは扁桃肥大・アデノイドが主な原因です。子どもの場合は成長・発達・学習への影響も懸念されます。いびきや口呼吸が気になるお子さんは、小児科・耳鼻科への紹介をご相談ください。

11. 千葉市若葉区でSASの検査・治療をお考えの方へ

わかばファミリークリニックは千葉市若葉区に位置する内科・小児科・産婦人科・皮膚科を備えた家庭医クリニックです。SASの疑いのある方の初期評価から、自宅での簡易検査・PSGの手配、CPAP導入・管理(オンライン診療対応)まで一貫して対応しています。

  • 入院不要:検査機器は自宅に郵送、ご自宅で快適に検査
  • CPAP導入後はオンライン診療での継続管理が可能
  • 内科・生活習慣病(高血圧・糖尿病)の合併症管理も同時対応
  • 管理栄養士による肥満・糖尿病の栄養指導(保険適用)あり
  • 禁煙外来対応あり
  • 日曜診療あり ── 平日・土曜が忙しい方も受診しやすい(水曜・祝日休診)
  • 千城台駅から徒歩9分。千葉市緑区・花見川区・都賀エリアからもアクセス可

「自分がSASかもしれない」「家族にいびきを指摘された」「日中の眠気が続いている」——そのような方は、まずお気軽にご来院またはオンラインでご相談ください。

千葉市若葉区・近隣にお住まいで、SASやCPAPについて気になることがある方は、当院へお気軽にご来院ください。日曜診療も行っており、平日・土曜にご都合がつかない方でも受診しやすい環境を整えています。オンライン診療にも対応しておりますので、まずはお気軽にご相談ください。


参考文献

※1 日本呼吸器学会・日本睡眠学会合同「睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン2020」/ Peppard PE, et al. Increased prevalence of sleep-disordered breathing in adults. Am J Epidemiol. 2013;177(9):1006-1014.
※2 Marin JM, et al. Long-term cardiovascular outcomes in men with obstructive sleep apnoea-hypopnoea with or without treatment with continuous positive airway pressure: an observational study. Lancet. 2005;365(9464):1046-1053.
※3 Peppard PE, et al. Longitudinal study of moderate weight change and sleep-disordered breathing. JAMA. 2000;284(23):3015-3021.
※4 厚生労働省「令和8年度診療報酬改定について」在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料2 算定要件(3)ウ 改定告示(2026年)


執筆者プロフィール

水谷佳敬
わかばファミリークリニック 院長。家庭医療専門医・産婦人科専門医。

わかばファミリークリニック

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