小児科のご案内

わかばファミリークリニック(千葉市若葉区)では診療可能な年齢の下限を設けず、生まれたばかりの赤ちゃんから中学生まで、お子さまの健やかな成長をサポートしています。日常的な体調管理から予防医療、発達に関する相談まで、保護者の皆さまが安心してお子さまを育てられるよう、温かく丁寧な医療を提供いたします。

予防接種

予防接種は、重篤な感染症からお子さまを守る小児科診療における柱です。定期接種はもちろん、任意接種についても、一人ひとりのお子さまに最適なスケジュールをご提案いたします。

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当院では、ワクチン専用予約フォーム(Uttaro)から24時間いつでも予防接種の予約をお取りいただけます。接種後の体調管理についてもしっかりとお伝えし、副反応が心配な保護者の方にも安心していただけるよう配慮しています。予防接種に関するご質問やご不安がございましたら、遠慮なくお声かけください。

詳細については当院ブログもご参照ください

ワクチン専用予約フォーム(Uttaro)

乳幼児健診

乳幼児健診は、お子さまの身体的な成長や発達の状況を確認する大切な機会です。身長・体重の測定や発達段階のチェックを通して、お子さまが順調に育っているかを評価いたします。健診では医学的な確認だけでなく、「湿疹が気になる」「夜泣きで困っている」「発達が気になる」といった日常の育児の悩みについてもお気軽にご相談いただけます。

診察には様々なスタイルがありますが、当院ではご家族にも関わっていただき、お子さんの不安を最小限とするよう配慮をしております。診察の際は保護者の膝の上で診察をさせていただいたり、つかまり立ちの確認もベッド上でお子さんの体を支えていただいたりなどをお願いしております。泣いてぐずってしまうと正確判断ができないため、このような取り組みをしております。ご理解いただけますと幸いです。

発熱外来

熱のあるお子さまは、感染拡大防止の観点から、発熱外来で対応しています。発熱や風邪症状がある場合は、発熱外来の予約をお取りください。

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予約がうまってしまっている場合でも、未就学児の小さなお子様は、なるべく優先して診療を行っておりますので一度お電話をください。熱がなくとも、咳や鼻汁・嘔吐下痢など感染症状の著しいお子さんも発熱外来をご利用ください。

お子さんの風邪について、当院ブログもご参照ください

発熱外来WEB予約

乳児湿疹

生後間もないお子さまによく見られる乳児湿疹は、適切なスキンケアと治療により改善が期待できます。乳児湿疹の多くは、皮脂の分泌が盛んな時期に起こる一時的なものですが、放置すると悪化することもあります。当院では、正しい洗浄方法や保湿ケアの指導を行い、必要に応じて外用薬を処方いたします。

また、アトピー性皮膚炎との区別も重要ですので、症状が長引く場合は詳しく診察いたします。赤ちゃんのデリケートな肌を守るため、保護者の方と一緒にスキンケア方法を確認し、お子さまの肌の状態に合わせた治療を行います。

スキンケアについては当院ブログもご参照ください

食物アレルギー

食物アレルギーに関するご相談を承っています。特に乳幼児期には、消化管が未熟なために起こる消化管アレルギー(嘔吐、下痢、血便など)もあり、適切な評価が重要です。指先採血で行う「イムノキャップラピッドアレルゲン8」による検査は当院では現在取り扱っておりません。真に食物アレルギーが疑われるケースや専門的な管理が必要な場合は、小児アレルギー専門医へご紹介いたします。食物アレルギーでお困りの際は、普段の症状や摂取した食べ物を詳しくお聞かせください。

アレルギー検査については当院ブログもご参照ください

アトピー性皮膚炎・気管支喘息・アレルギー性鼻炎

アトピー性皮膚炎、気管支喘息、アレルギー性鼻炎は、いずれもアレルギー体質(アトピー素因)によって起こる類縁疾患です。これらの疾患は小児期からの適切なコントロールが将来の症状悪化を防ぐために非常に重要となります。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、皮膚のバリア機能が弱く、かゆみを伴う慢性的な湿疹が特徴です。適切なスキンケアと段階的な薬物療法により症状をコントロールしていきます。重症例や従来の治療で改善が困難な場合は、当院ではアトピー治療薬であるデュピクセント注射の取り扱いもございます。

気管支喘息

気管支喘息は、気道の炎症により咳や呼吸困難が起こる疾患です。発作を予防するための日常管理が重要で、必要に応じて吸入薬による治療や環境整備についても説明いたします。

喘息治療に際してはご家族の禁煙が必須です。当院ではご家族の禁煙外来までサポートしています。ハウスダストに含まれるダニ抗原によって悪化するケースが多く、カーペットやカーテン、ぬいぐるみなど撤去可能なものは極力なくしてしまい、週2回の掃除機がけが推奨されています。布団は防ダニとし、畳の部屋ではなるべく就寝しないことも大切です。空気清浄機の効果ははっきり証明されていませんが、ホコリがたちやすかったり、清掃が困難な環境では効果が期待できるかもしれません。お子さまが安心して日常生活を送れるようサポートいたします。

アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎は、くしゃみ、鼻水、鼻づまりが主な症状で、スギ花粉などの季節性と、ダニやハウスダストによる通年性があります。本人は慣れてしまっており無症状のことが多いですが、気管支喘息の悪化や集中力低下から学業にも影響を及ぼしうる、油断できない疾患です。内服薬や点鼻薬を適切に使用することで、症状を効果的にコントロールできます。採血検査などでダニやスギに対するアレルギーが客観的に証明される場合は、舌下免疫療法(SLIT)のご提案もしています。専門的な管理が必要な場合は、小児アレルギー専門医へのご紹介も行っております。

アレルギー検査については当院ブログもご参照ください

臍ヘルニア(でべそ)

臍ヘルニアは、おへその部分が膨らんで見える状態で、新生児の約10%に見られる一般的な状態です。おへそには筋肉がなく、壁がうすいため、腸がここへ向かってとびだすことで風船のように膨らんだ状態となります。腹筋の発達とともに自然に閉鎖されるため、多くは1~2歳までに自然治癒します。

2歳を過ぎても改善が見られない場合や、ヘルニア門(穴の大きさ)が1.5cm以上と大きい場合は、手術を検討する必要があります。嵌頓(かんとん)といって内容物が出たまま戻らなくなることは稀ですが、急に硬くなったり変色した場合は緊急受診が必要です。

当院では綿球法による指導をしています。多くは綿球法により悪化を防ぐことで手術が必要となるケースを減らすことが可能です。経過観察中は定期的な診察により、病院への紹介が必要なケースでないかどうかの判断をいたします。

血管腫(単純性血管腫・いちご状血管腫/乳児血管腫)

血管腫は生後数週間から数か月で現れる良性の血管病変です。最も多い乳児血管腫(いちご状血管腫)は、生後1歳頃まで増大し、その後自然に退縮する経過をたどります。ただし、眼瞼や気道周囲、肝臓など機能に影響する部位にある場合、潰瘍形成や出血を繰り返す場合は、早期治療が必要となります。

治療にはプロプラノロール内服やレーザー治療があり、治療開始時期が重要なため、血管腫を認めた場合は早めの受診をお勧めします。必要に応じて小児皮膚科や形成外科の専門医と連携し、最適な治療方針を決定いたします。

鼠径ヘルニア(脱腸)

鼠径ヘルニアは、鼠径部(足の付け根)の皮下に腸が入り込んでもりあがる疾患で、特に男児に多く見られます。胎児期にお腹の中と陰嚢内はつながっていますが、このトンネルは徐々に狭くなって閉じることで交通がなくなります。このトンネルが開いたまま・またはその程度が大きいと立位や泣いた時にトンネルに腸が入り込んで鼠径部の盛り上がりが目立ち、安静時には戻ることが特徴です。

鼠径ヘルニアは自然治癒することがないため、診断がつき次第手術が必要となります。嵌頓のリスクがあるため、特に乳児期では緊急性が高く、早期の手術が推奨されます。手術時期については、全身麻酔のリスクと嵌頓のリスクを総合的に判断し、小児外科専門医と相談の上決定いたします。嵌頓を疑う症状(激しい泣き、嘔吐、膨隆の硬化)があれば緊急受診が必要です。

停留精巣・陰のう水腫

停留精巣は、精巣が正常な位置(陰嚢内)に降りてこない状態で、男児の約3%に見られます。出生時に精巣が陰嚢内に触知できない場合、生後3か月頃まで自然下降の可能性があるため経過観察を行います。生後6か月を過ぎても下降しない場合は、手術(精巣固定術)の適応となります。手術時期は一般的に生後6か月から2歳までが推奨されており、遅くとも2歳までには完了することが重要です。これは将来の造精機能や悪性化のリスクを考慮したものです(精巣は高体温にさらされ続けることで悪性疾患が発生しやすくなります)。手術は病院との連携により行い、お子さまの成長に合わせた最適な治療時期を決定いたします。

一方で陰嚢内にお水が溜まっているだけの陰嚢水腫については特に治療を必要としません。停留精巣や鼠径ヘルニアの合併の有無をチェックする必要があり、陰嚢が大きいと感じたり、水風船のように張りのある外観の場合は健診や小児科で一度相談をしてみてください。多くは自然軽快しますが、3~4歳までに改善しない場合は手術を検討する場合もあります。

夜尿症

夜尿症(おねしょ)は幼少期からあったものが5歳を過ぎても月1回以上のペースで3か月以上続くものを指します。尿検査で尿路感染症などがないかを確認し、便秘の有無をチェックし、必要に応じて腹部エコー検査を行います。これらの評価を通して、夜尿症の原因を探り、お子さまに最適な治療法を選択いたします。

治療には、抗利尿ホルモンの薬剤療法(ミニリンメルト錠)や、夜間の尿意を感知するアラーム療法などがあります。夜尿症は多くの場合、成長とともに自然に改善するため経過観察されがちでしたが、大きくなってからだと難治となってしまう傾向にあったり、本人の自尊心が傷つくなどの観点から近年では積極的な介入がなされるようになってきています。

一方で、本人に治療意欲(モチベーション)がないと治療効果が今ひとつとなってしまうこともよく経験されます。学校などで外泊のイベントなどが予定されている場合は半年ほど余裕を持って相談されることをおすすめしています。お子さまや保護者の方の精神的な負担を軽減するためにも、適切な治療やアドバイスをご提供いたします。

発達相談

「言葉が遅い」「落ち着きがない」「コミュニケーションが取りにくい」など、お子さまの発達に関する不安や心配事のご相談を承っています。発達の評価や検査は当院で行いますが、専門的な治療やリハビリテーションが必要と判断した場合は、小児神経専門医や専門機関へご紹介いたします。

発達には個人差があり、それぞれのお子さまのペースがあります。従来、自閉症スペクトラム障害(ASD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)と呼ばれてきた「個性」は「神経発達症」と総称されるようになりました。同一の診断であってもその個性や必要な支援のあり方は十人十色であるため、診断名にこだわる必要は乏しいと考えられています。保護者の方の不安に寄り添いながら、お子さまにとって最良の支援につながるよう、丁寧な評価と適切な連携を心がけています。気になることがございましたら、早めにご相談ください。

療育センターなどへ提出する診断書も承っていますが、当日発行は困難です。ご来院の上で専用の問診票をお渡ししますので、ご家庭で記載の上でご受診ください。問診票は著作権の関係でweb上での配布・公開はいたしておりません。ご了承ください。

不登校

不登校に関するご相談では、お子さまの状況を詳しくお聞きし、まず医学的な評価を行います。起立性調節障害、過敏性腸症候群、片頭痛、うつ病、統合失調症など、隠れた疾患によって登校できない状態のこともあります。当院は臨床心理士が不在のため、継続したカウンセリングが必要と判断した場合は、心理カウンセラーや児童精神科が常駐する専門機関へのご紹介とさせていただいております。

不登校のご相談は、お子さまとじっくりお話しする時間が必要なため、平日の午前中の最後または午後の最後の時間帯での受診をお願いしております。日曜日は診療体制の都合により、不登校のご相談への対応が困難となっております。お子さまの気持ちに寄り添い、保護者の方と一緒に解決の糸口を見つけられるよう努めます。

一方で、親子の関わりにその原因が垣間見えるケースも決して少なくありません。大切なお子さんだからこそ、一人の人間として(他人として)尊重することが、もっとも重要であると感じています。無意識のうちに親の希望や期待が影響していないか、振り返ることも大切です。

小児科は予防から発達、日常的な体調管理まで幅広く対応しています。ご不安な点は、まずはお気軽にご相談ください。